今年の若穂少年野球の子どもたちは例年に比べ、とても個性に溢れている。
キャプテンのSKは誰もが認める、投げては良し、打っては良し、走っても良しのスーパースターである。しかし、彼の本当のスーパーの部分というのは、実は謙虚な姿勢を持っていることである。仲間に対して敬意を払い、ほとんど悪口を言わない。野球が上手いからと言って、決して天狗になっていない。自らの背中でチームを引っ張る優秀なキャプテンである。
一番古株のKIは若穂少年野球の野球を一番理解している。決して全力疾走、全力カバーリングを怠らない。技術的にもここにきて全てのプレーに粘り強さが出てきている。何と言っても試合中での笑顔が素晴らしい。監督の指示を考えてこなしてくれている。
気合いが入るとツルツル頭で現れるのが生粋の野球小僧のRMである。練習熱心で真摯に野球に取り組んでいる。明るくチームを引っ張る、純粋で正直な名捕手である。一つ一つのプレーに一生懸命さが満ち溢れている。
「大きくて力持ち」とは背番号1のKTのことである。不器用で現時点では野球は決して上手とは言えないが、打ちたい、投げたい、守りたいの気持ちは誰よりも強く、日々の努力の鬼である。自分には厳しいが、でも仲間には常に優しく接してくれている。今年のチームにおいてはなくてはならない存在である。
野球に真っすぐに、真剣に取り組んでいるのがSNである。今のところ、瞬発力がまだ乏しく脚力がさらに欲しいところではあるが、投げるフォーム、打つフォームがここにきて極めて良くなってきている。ここまで試合においてラッキーボーイ的な活躍を何度もしてくれている。チームのために大声を出し続ける姿は素晴らしい。
6年生になってから入部してきたのがYKである。皆に追いつこうと必死に頑張る姿が感動的である。まだ仲間に対して遠慮がちであるが、誰とでも仲良く行動する姿は非常に微笑ましい。プレーも力強い。
誰よりも勝ちたい気持ちを持っているのが今年の三遊間を組んでいるSKとRMだ。勝負に徹しているだけに負けた時の悔しさを全身で表す。それが時として仲間に対して矢印が向くとキツイ言葉となり、相手の心を追い込んでしまうことがある。SKはショートの守備がここにきて一級品になってきたし、打撃もシュアで期待度が高い。RMもここにきて送球が安定し、安心してサードを任せられる。何よりも仲間に的確な指示を出せるし野球を良く知っている。ぜひ二人にはチームが負けたり雰囲気が悪い時にこそ心から「ドンマイ」「次、頑張ろう」と言える選手になって欲しいと切実に思う。
とにかく今年の6年生8人は個性があって非常に面白いし、これからが楽しみな魅力ある子どもたちばかりだ。若穂少年野球の残された日々の中で野球をもっともっと好きになり、もっともっと仲間を好きになっていってほしいと思う。
昨年(5年生時)と比較して一人一人、格段に成長している6年生に心から敬意を表したい。